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『道徳科学の論文』第一緒言
第一章　道徳科学とは何ぞや
第二章　モラロジーと人類生活の完成
第三章　人類階級の先天的原因

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第二版の自序文
第二版発表につき警告
第二版発行に際して読者に対する重要稟告《りんこく》
An Appreciation
新渡戸農学博士法学博士序文
阪谷男爵序文
白鳥文学博士序文
第一版自序

『道徳科学の論文』第一緒言
第一条　『新科学モラロジー（moralogy）を確立するための最初の試みとしての道徳科学の論文』の性質
第二条　新科学モラロジーの成立は畏《おそ》れ多くも日本皇室の万世一系の研究にその端緒を発することを述べ併せてモラロジー研究の沿革を記す
第三条　いわゆる『道徳科学の論文』の編纂《へんさん》法
第四条　モラロジーの目的
第五条　モラロジーの生命
第六条　本書全篇中まず御熟読を必要とする要点
第七条　本書は数回の通読を要し且つ公平なる精神を持してこれを見るを要す
第八条　モラロジーの最初の著書の試験的出版及び英文出版

『道徳科学の論文』第二緒言
第一条　従来のいわゆる道徳は単に人間の精神もしくは行為の一小部分に関する作用の名なれどモラロジーにおける純粋正統の学問もしくは最高道徳における道徳は自然の法則の意味に当たる
第二条　従来の学問及び教育には一定の標準なきが故に人類の幸福実現に遺憾多く、しこうしてモラロジーにおいてはじめてその欠陥を補うを得《う》
第三条　従来の学問・道徳及び信仰には人間の品性完成の方法確定せず、故に人間を教育する方法確立せず、しこうしてモラロジーにおいてはじめてその欠陥を補うを得
第四条　モラロジーは世界永遠の平和の実現の基礎を成すところの一つの専門学と称し得べく、しこうして本書はその専門書と称し得べし
第五条　本書にはモラロジー究極の目的が人類の生存・発達・安心及び幸福の実現すなわち人類の最高文化の実現にあることを述べ、且つ人心の最高道徳的開発もしくは救済により個人及び人類社会の進化を完成し、もってその目的を達成するものなることを記す
第六条　本書中に神に対する信仰の条あるを見て軽々に宗教臭味を有する一つの教説なりと速断するものあらば大なる誤りなり

『道徳科学の論文』第三緒言
第一条　モラロジー研究所
第二条　将来モラロジー研究所において引き続き研究を必要とする諸項目の大要
第三条　モラロジーの最初における研究と今後における研究
第四条　モラロジー普及の具体的方法

第一巻　因襲的道徳(TheTraditional or Conventional Morality)及び最高道徳(The Supreme Morality)の原理及び実行に対する科学的考察

第一章　道徳科学とは何ぞや

第一項　いわゆる道徳科学の定義ならびに学術上の名称
第二項　従来欧米において道徳実行の効果を科学的に研究せんとせし学者の計画
第三項　道徳実行の効果を科学的に証明する研究の急務
第四項上　予の道徳科学の研究を思い立てる動機及び理由一
　　追加文（五）万世一系の説明
　　追加文（六八）普通にいわゆる「利己心」と聖人のいわゆる「己利《こり》」との区別
第四項中　予の道徳科学の研究を思い立てる動機及び理由二
　　参考　知識と犯罪との関係及び日本少年の物質的崇拝の傾向
第四項下　予の道徳科学の研究を思い立てる動機及び理由三（社会学の偉大なる功績）
　参考（一）社会学の起原及び名称
　　参考（二）社会学の説明
　　参考（三）サン・シモン及びオーギュスト・コントの略歴
第五項　モラロジーの組織の基礎を成せる諸科学
第六項　モラロジーの目的
第七項　道徳科学と倫理学
第八項　道徳科学と宗教
　　参考（一）欧州における宗教家の学者を虐待せし一、二の例
　　参考（二）宗教家の科学是認
　　追加文（一）道徳科学《モラロジー》と宗教との相違
　　追加文（二）唯我独尊の意味
　　追加文（三）唯我独尊の意味に関連するところの人間の執着心につきて

第二章　モラロジーと人類生活の完成

第一項　人生問題の解決法
第二項　幸福享受の方法
第三項　道徳の実行とその効果との関係
　第一節　道徳実行の方法
　第二節　道徳実行上の諸条件
第四項　道徳の理想と道徳実行上の標準
第五項　モラロジーと道徳実行上の諸条件
第六項　文明の進歩と人類幸福享受の度

第三章　人類階級の先天的原因

第一項　人類階級の意義
第二項　（１）太陽系・地球及び人類の関係　　（２）人類相互間の関係
　　参考（一）生命の連絡
　　参考（二）循環律的連絡と絶対的優越性を有するものなきこと
　　参考（三）連帯の観念及び事実
　　参考（四）大宇宙及び小宇宙
第三項　人類の発生及び発達
　　参考（一）ダーウィンの進化論
　参考（二）特殊創造説の消滅
　　参考（三）ハックスリーの人類進化論
　　参考（四）古代人類の起原を証明する発掘物
　　参考（五）人間の種
　　参考（六）人類起原説
参考（七）人間及び霊長類の系統図表及び地球年代表
　　参考（八）万有連絡の事実と諸生物の種属の起原〈たとえば人種一元説及び多元説に対する批評〉
　追加文（四）人間の進化
第四項　自然界と人類との関係
　　参考（一）物理的環境及び社会的環境の影響
　　参考（二）季節と身体の力及び健康との関係
　　参考（三）自然界の勢力と人間との関係
第五項　社会の感化力
　　参考　天性(nature)及び養性(nurture)の説明
第六項　遺伝
　第一節　遺伝の法則及び方法
　第二節　遺伝と連続的変異〈単に変異とも訳す〉と不連続的変異との関係
　追加文（六）芽条変異
　第三節　精神遺伝
　第四節　一代獲得形質に関する学説
　　参考（一）獲得形質の遺伝せざる実例
　　参考（二）獲得形質は遺伝せずとするも絶対的にあらず
　第五節　獲得形質も遺伝するという学説
　　第一目　総説
　　第二目　個体発生及び系統発生の上より見たる獲得形質遺伝の証明
　　第三目　歴史的統計より観《み》たる遺伝の事実
　　第四目　家系上に現れたる遺伝の事実
　　第五目　欧州の王族における遺伝の事実
　　第六目　獲得形質遺伝の生理学的心理学上の説明
　　第七目　一代獲得形質の遺伝の有無及びその研究の結果の社会に及ぼす大影響
第六節　生殖質遺伝と社会遺伝
第七項　人種改良学と環境改良学
　第一節　人種改良学
　第二節　環境改良学
　第三節　人種改良学及び環境改良学の人類の幸福に及ぼす効果
第八項　宿命説及び意思自由説